かなり過激なタイトルでサーセン。
先日、中小企業で情シスをやっているブログ主ですが簿記2級を取得してみました。
簿記検定の経験は3級を2021年4月に取得して以来の経験です。
というわけで、さっそく中小企業情シス目線で感想を語っていきたいと思います。
あくまでの個人の感想なので悪しからず……
ブログ主のスペック
・日東駒専のどれかの大学の理工系大学院修了(要するに修士卒)
・新卒では2010年に某ブラック企業に入社。2年半ほど情シスとは関係ない部門を盥回しになり、その後約3年ほど超ブラックなパワハラ上司らの元で情シスを経験し退職。
・退職後は約2か月のニートを経て転職し、そこから約6年ほど情シスと経理の手伝いを行いながら現在に至る。
・かつてのパワハラ上司で心身ともにを一時期完全に壊してしまったが、2020年秋頃から自分でも満足いくレベルで調子がよくなってきたので、ブラック企業に奪われた今までの人生を取り戻すために足掻いている最中。
・現在、三十代後半になるが、今が社会人になってから一番体調がいいし、頭の回転も最も良い。(※ブラック企業時代に入社以降の心身の不調により本来の能力が発揮できなくなってしまい激下がりしてしまっていた)
・株を2011年頃からやっているが、2016年に現在の会社で経理の手伝いをやるまで財務諸表というものを一切見たことがなかったし、簿記どころか仕訳という単語すら聞いた事すらなかった。
・簿記3級は2021年4月11日に95点の点数で取得済み(要するに3級の内容は完全理解済み)
当初は3級取得から地続きでやっていた勉強
先に書いた様に2021年4月に3級を取得しましたので、
そのまま2級と意気込んで1か月程度の休みを入れてから2級の勉強に着手しました。
2級に関しては、
かつて公認会計士を目指していた友人から
『必要ないんじゃない?』
って言われながらも、
本業の方で職務上経理を手伝う事も多くなってきたのと
経理の課長から
『2級を取得したら大体経理関係の事が分かるようになるよ~まあ、とっても給料上がらないけど笑』
と言われたので取得しておこうかな~という気で挑戦しました。
で、勉強にあたり、3級ではネット上のサイトを閲覧して勉強をしましたが、
2級はあまりいいサイトがそろっていませんでした……
※一応、こちら↓とかコンテンツとしては、そろっていて良好な気がするのですが、残念ながらブログ主にはフィーリングが合いませんでした……無念……
https://inuboki.com/
というわけで、素直に書籍を購入することにし、最初は一番売れ筋のTACの参考書を購入しました。
↓の9版です。
また友人より工業簿記からやるのがオススメと言われたのでやってみました。
が、当初、全然理解できず断念。。。約3か月中断……
7月にそもそも商業簿記から入るべきだったのではないか?と考え始めてTACの商業簿記を購入。
読んでいて気が付いたのが、このTACの参考書、商業簿記・工業簿記ともに書き手が書きたいことを書いているだけで文章読ませる気がないよな……という事……
個人的には、このTACの参考書はある程度知っている人が復習に使うための本だと思いました…
ん?これもしかして独学無理じゃね?他の参考書を買うか?パブロフ流ってテキストが有名だし、そっちに切り替えようかな?
と、悩んでいたら3級の時に少し使わせてもらったyoutuberのふくしままさゆき氏が2級の動画を全てyoutubeに公開してくださっていたので
そちらを商業簿記から順番に見ていきました。
すると、税効果会計や外貨なのでややつまづいたりしましたが、商業簿記は連結会計以外の分野に関しては概ね理解は出来ました。
ここまで要した時間は再開後、約2か月。9月ぐらいになっていました。
当初ブログ主は簿記2級の勉強を始めるにあたり下調べとして2か月から半年で勉強時間は200時間ぐらいという情報をネットで見ていたので、
結構かかってしまったと思いつつも、もう半分ぐらいか?とならば11月頃には取得できる?と軽く考えていました。
問題はここから、、、商業簿記の勉強が通称簿記2級のラスボスと呼ばれる連結会計に入りました。。。。
……が、正直全く持って意味不明……1か月をフルに使っても全く理解できませんでした。
ただ、心が折れそうになりますが、ここまで費やしてきた時間を考えるとそうたやすくは引けません……
あまりにも理解できな過ぎて、何がわからないのかわからないぐらい意味が不明ですが
約3か月を要して、本当はよくないと思いつつも、暗記に頼る形である程度のレベルにまで持っていきました……
この段階で簿記2級って取得する意味があるのか?と疑問に思い始めましたが、
時間的なロスカットが出来ずに更に続けてしまいました……
その後、工業簿記に勉強が移り、
約1か月で工業簿記は何とか学習しました。
全体の学習後はテストに向けての勉強です……
が、それもまた難しい……
そんなこんなで
最終的に勉強の時間配分は下記の様になってしまいました。
・商業簿記(連結会計を除く)→150時間ぐらい
・商業簿記(連結会計)→400時間ぐらい
・工業簿記→200時間ぐらい
・過去問→150時間ぐらい
『ぐらい』としたのは商業簿記の勉強開始から連結会計に入るまでは集計していたのですが、
連結会計を勉強し始めてからは、あまりの難易度に勉強時間を記録するのが難しくなり、断念しました。
大体、予定がない限りは平日一日3~4時間、休日は5時間以上隙間時間なども含めて勉強していたので、実際にはもっと勉強していたかもしれません。
時間がかかり過ぎ?集中していないじゃない?と思われるかもしれませんが、
大真面目にやってブログ主はこれだけの時間がかかりました……
3級を理解していないならまだしも、取得時の点数は95点を取れるレベルで完全に理解しきっていたのに、まさかこれほどかかるとは……
かなり想定外でした……
簿記2級はコスパがいい?
先に書いた様にブログ主は取得までに莫大な時間を要してしまいました。
ネット上には『簿記2級はコスパがいい』とよく言われていますが、
どう考えても、その論法は大間違いです。
ブログ主は900時間以上を取得までに要しました。
その時間があれば、ブログ主の本職は情シスなのでIT系の資格を取るべきだったと非常に後悔しています。
これはブログ主の考えなのですが
ネット上ではコスパがいいと言われている資格で
こんなに時間を要してしまったかというと
連結会計に問題があると思います。
調べていましたら、
どうやら簿記2級は2015年ぐらいに範囲の大きな改正があって、
従来は簿記1級の範囲だった連結会計が2級に降りてきてしまいました。
この連結会計が曲者でして、
理解には先に書いた様に非常に時間がかかります。
また勉強したとしても、
問題が解けるようになるのには
また別に時間がかかります。
挙句、連結会計という分野は
中小企業レベルでは経理でも実務として
使用することはまずなく、勉強していても非常に深い虚無感に襲われます。。。。。。
簿記2級は一般的には経理実務が理解できるようになる資格と言われていますが、
現実には非常にオーバースペックになる資格で、
そこに費やす労力は莫大過ぎて、コスパはあまりよくありません。
連結会計が1級だったころは経理実務の基礎分野網羅の資格だったのでしょうが、
今となっては微妙と言わざる得ないでしょう……
それに、2021年2月の157回試験の試験なんて合格率8.6%ですよ……
もはや完全に理解していても取得できるとは限らない……そんな資格です。
旧簿記2級取得者と現簿記2級取得者が同じに扱われる理不尽さ
はっきり言って簿記2級は欠陥資格であるとブログ主は感じます。
2015年の範囲改定前の簿記2級と現在の連結会計を含む簿記2級では難易度が全く違います。
連結会計のない改定前の2級はどう考えても3級に毛が生えた程度で簡単です。
それに対して連結会計が範囲として含まれる現2級は比較にならないぐらい難しい資格です。
これは、大学院修了した方が、中卒と一緒に働きだして、
『キミたち同じ新卒だから給料一緒ね。これからも何か成果上げてもうちの会社は年功序列の制度しかないから給料も一生一緒ね』
と言われるのと同じようなものです。
確かに同じ新卒かもしれませんが、これでは
『自分、大学で一生懸命勉強したんだけどな~受験勉強とか一生懸命やったんだけどな~』
と大学院修了者は思ってしまいます。
世間一般的には2015年以前の改定前簿記2級は簡単というイメージがありますから、
簿記2級は評価に値しない資格であるのは間違いありません。
実際の難易度と世間の認識の乖離が現在の簿記2級の価値を徹底的に貶めてしまっています。
簿記検定の協会は改定前の2級をそのまま据え置きにして、現在の2級を準一級にすれば価値を貶めずに済んだのにな~と思います。
そもそも簿記3級で十分なのでは?
経理としてではなく、ここからは情シス目線で語らせていただきます。
情シスは経理実務をやることは通常ありません。
ブログ主は経理の手伝いをやっていたりするので少し事情が違いますが、
一般的な情シスとしての目線で考えた場合、
経理絡みの事は基幹システムを触ったりするときに非常になってくるぐらいです。
その際に必要な知識と言えば、
仕訳に関する知識、帳票類に関しての知識、貸借対照表、損益計算書に関する知識ぐらいです。
この分野って実は3級の範囲なんですよね。
あとの中小企業の実務で使う2級の内容は3級の知識の応用やネット上の情報を検索すれば十分対応できます。
正直、手伝いをしているブログ主ですら2級の知識は使われることはほぼ無いだろうな…って思いました。
3級を取得した当初は2級は必要だ!と感じていましたが、本当に3級で十分です。
個人的には経理実務にしても3級の知識があれば
ほとんどの会社では、あとは実務で覚えていくので十分としか思えないな~と思っています。
ブログ主は今後簿記1級は取得するのか?
正直、3級の勉強をし始めた頃は、1級も取得してもいいかな?と軽く考えていました。
が、2級の連結会計を基準に考えると
更に高度な連結会計の知識を求められる1級はとてもじゃないけど無理だろう……と思います。
取得までに要した時間は8か月と莫大です。
多分、1級取得となったら数年はかかると思います。
また、無理以前にやりたくないです。
改定以前の2級と現2級に関する難易度格差による簿記の検定協会への不満感、それがぬぐえない限りは取得する気は起きません。
それにどう考えても情シスにはオーバースペックな資格ですしねぇ~
経理を手伝っている情シスなブログ主視点でも簿記1級は経理でもオーバースペックではないか?と正直思います。
2級の時点で難易度が高すぎますよ……
体感としては現在の簿記2級の難易度は
大学受験(私大理系)よりも高いものでした。
ちなみにブログ主がぱっと思いつく受けてきた受験や検定試験的なものでの難易度のランクとしては下記の様な感じですね。
簿記2級>>大学受験(日東駒専レベル)>東京都庁大学院卒向け採用試験(筆記)>>>>>高校受験>>>>大学院受験(修士)>簿記3級>>>>自動車運転免許>>数検2級
簿記1級この体感から行くと国家公務員採用試験レベルになるのかな~と思ってしまいます……
簿記2級を150時間とか200時間で取得できる人は間違いなく天才だからネット上の情報は真に受けない方がいい
過去の簿記2級の勉強時間が150時間とか200時間で合格できたという人は納得できるのですが
現在の簿記2級を同じ時間で取得できる人は間違いなく天才です。
東大生が『東大に入るのは簡単』と言っている様なもので
多分生まれつき脳の出来が違う人でしょう。
その人たちは大学の偏差値でいえば60台後半以上の人ですよ…
仮にそうでなくともそれぐらいのポテンシャルを持っている天才たちだと思います。
どこかの専門学校でも350時間とか書いてありましたが、
ん~?それは宣伝のための謳い文句であって、
中央値が350時間とは思えないですねぇ~
今回の試験勉強にあたり、
ブログ主は試験本番直前に
脳が発狂しそうになりました……
といいますか、完全にノイローゼ状態になりました……
何をやればいいのか?過去問を目のまえにしても何をしたらいいのか?
寝ても覚めても簿記試験の事ばかりが頭に浮かび、
それでいて基礎問は出来ても、試験レベルになると全く手も足も出なくなる……
簿記の過去問を見るだけでめまいや頭痛も出てくるし、不安感が常時付きまといます……
ブログ主は病気レベルの極度の不安症なので
追い込まれるとこの現象に陥りやすいのですが、
かつてここまで追い込まれたのは大学受験以来でした…
大学受験時は、数うちゃ当たる状態で受験を乱発し、なんとか受かりましたが、まさかこんな資格試験にここまで追いつめられるとは思いませんでした……
受験と違って、失敗=人生諦めるしかないってわけじゃないのに…って感じです…
ブログ主は簿記2級の勉強に約8~9か月程度、総勉強時間900時間overで合格しましたが、
これは昨今の衛生環境のせいで試験勉強に費やせる時間が比較的多かったからってことで
条件によっては3~4年ぐらい平気でかかるんじゃないかな~って思います。
というか、ぶっちゃけ無理な人には絶対に取得が出来ないかもしれません……
現在の簿記2級はそれぐらいの超難関資格ですよ……
ただし、取得だけなら簡単に取れるかもしれない
ここまで簿記2級を叩きまくってきましたが、
フォローもしたいと思います。
まず、日商簿記2級は資格を取得するだけなら
問題ガチャ次第で取得できるかもしれないという事。
簿記2級はテストセンターに行ってパソコンを操作しながら受験するCBT試験(いつでも受験できる)と紙で行う試験(受験日は年三回)があります。
ブログ主はCBT試験を受けました。
このCBT試験は紙の試験より比較的簡単なのでは?という疑念があります。
実際にブログ主もCBT試験は比較的簡単だな…という印象を受けました。
また、簿記2級の最大の難関は連結会計ですが、
試験に必ず出題されるとは限りません。
だから、連結会計を勉強しないで
CBT試験で連結会計が出題されない事を祈り試験を受けるというのは、
マジな話、戦略としてはありです。
当然、ガチャによってはお金がかかってしまいますが、
どうしても理解できず、簿記2級を取得したいし、時間的なコストを抑えたいという人には有効な手かもしれません。
社会人が資格取得するのは本当に大変……
少し話がそれますが、今回資格を取得するにあたり
社会人が資格を取得するのは本当に大変だったと実感しました。
まずは仕事との関係性です……
仕事の疲れから夜勉強するのにはかなり苦労しました……
仕事前の朝にやれば?と思うかもしれませんが、
朝にやると仕事中に疲れが出てきて、仕事に支障をきたすんですよね……
ブログ主は肉体的な体力は結構ある方なのですが、
脳の疲労が極度にたまると思考が何もできなくなってしまうタイプでして
仕事でミスをしてしまいます……
今の会社は比較的ミスをしても穏やかに済むのですが、
新卒で入ったブラック企業では『ミス=命を以って償わなければならない事』と刷り込まされていて、
その頃の習性からか、ミスをする可能性がある状態になると胃が痛くなってきてしまいます……
ですので、朝は極力脳は使わずに仕事に行かなければなりませんでした。
そして、もう一つ。
ブログ主は結婚しておらず独身なのですが、
妹が体調を崩すなどの複雑な訳があって、現在妹の子供(3歳児)の面倒をみています……
以前からは子供の面倒を見ることは2~3週間単位でちょくちょくあったのですが、
2022年1月初頭からずっと面倒を見ています……
3歳児だとなかなか目を離すことも出来ず
自由になる時間が非常に少ないですね……
そんな中、勉強時間を確保するのは非常に難儀しました……
……妹の旦那、、、仕事が忙しいとか、資格を取りたいとか昇進試験の勉強をしたいとか言って子供と数か月もあわずに自分勝手に自室に引きこもって、嫁の面倒看病もしないしマジで毒親……
というか、ブログ主も仕事あるんですけど……結構自分の人生犠牲にして面倒見ているんですけど……まあ、子供に罪はないし子供の将来のためにも全力で面倒はみますが、完全ボランティア状態だし、なんか解せない……この際離婚してくれないかな~とその方が気が楽なんですけど~と正直少し思ったりする……まあ妹は全くそんな気はないみたいなんだけど……
社会人は、結局、資格の睡眠時間を犠牲にするぐらいしか解決策がないのが非常に痛いですね……
ブログ主は結局試験直前には子供を保育園に日中預けられる環境だったので日中勉強するしかない…と考え有給を取得して最後の追い込みをしました…
簿記2級に使ったもの一覧。
ここからは、少し方向性を変えて、
簿記2級に使ったものをまとめたいと思います。
まず学習の基本はふくしままさゆき氏の動画でした。
https://www.youtube.com/channel/UCGDec349YIziUytZzc3d7Yg/playlists
基本的に理解に関しては、
連結会計以外の分野はふくしま氏の動画で事足ります。
ただし、ふくしま氏の動画は練習問題が足りないのですね。
動画内でも練習問題はあるのですが、もう少し欲しいところ……
何かいいものはないか?と探していましたら
最初に買ったTACの参考書があったのでそちらの最後についている問題集を使いました。
それでもわからないところは
パブロフ流で勉強でしました。
特にシュラッター図ではパブロフが大活躍しました。
シュラッターで、色々勉強しても、どうしても不利差異=借方差異、有利差異=貸方差異になるのに納得いかなかったので下記の動画を参考にして理解しました。
で、仕上げに過去問として本試験問題集を使用しました。
一応、本試験問題集を購入する前に合格トレーニングの商業簿記の方も購入はしたのですが、
結局数ページめくっただけでほぼ使わなかったですね。
最後に……
日商簿記2級、、、
久々に精魂尽き果てるまで勉強した資格試験でした……
合格をしたときに、ついつい受験室でガッツボーズと小声で『やったー』つぶやいてしまいました……
偶然周りに誰もいなかったのですが、いたら迷惑だったですね……
危ない危ない・・・・・
勉強のためにブログの更新も長らく滞ってしまっておりましたが、
これで再開できます。
また、プライベートでも全く自由に行動する時間がなかったので、
遊んでいきたいな~って思ったりします……
まあ、本業で年度末などの決算関連の進行があって3~4月はそれどころではないのですが……
ダイエット企画のサードシーズンも行いたいですね。
簿記2級の勉強に集中するために運動する時間が取れずにかなり太ってしまいました。
100キロから80キロを割るぐらいになっていた体重が全戻しになったわけではないですが
5キロ以上太ってしまったのは間違いなく何とかせねばなりませんな…と思っております。
簿記2級で無駄にしてしまった時間を取り戻すためにも色々と戦略を練っていきたいと思います!
長文をお読みいただきありがとうございました。