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ラーメン二郎大宮店

ラーメン二郎
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ここ最近人に会うと
この一年で物凄くフケたね。
と言われる。
自分で言うのもなんだけど、そりゃ苦労してるからね、、、
一年前半ぐらい前の写真と今を見比べると7,8年ぐらい経ったと思える。
これで髪の毛黒染めしてなかったら、もっと年取って見えるのだろうな、、、
と思う。

今回の更新は
ラーメン二郎大宮店のレポ。
30日をもって閉店するため
今回訪問分の営業が最後の日曜日となった。(行ったのは日曜日)
時刻は朝6時45分頃。
開店予定時間は11時なのに関わらず既に列が形成されている。
当然それぞれの目的は二郎を食べること。
大宮二郎は店主が鬱になってしまい
今月末をもって廃業となる。
その駆け込み需要で朝から並んでいるのだ。
廃業、、、
二郎には、おきてとして
『余程の事情がない限り、必ず店主が店に立たなくてはならない』
と言うものがある(フーズ系を除く)

大宮店は頑張りすぎな二郎であった。
ほぼ休みなく常に営業。大みそかも年越しそばを販売していた。
それでいて高品質な二郎を提供し続ける。
研究も欠かさず、より良いものを常に作り続けた。
それがついに折れてしまったのか
鬱を発症したらしく職務を果たせなくなってしまい、現店主は廃業し、別職種へ転職するとのことだった。

大宮店は小麦粉研究会を立ち上げるなど、たまに小麦粉をオーションから別のものに変えたり、豚を期間限定でアレンジしてみたりと、常に野心をもって二郎を進歩させる事に躍進してきた二郎のひとつであり、その代表格であった。
そんな店主が鬱になって辞めてしまう。
正直考えもしないことだった。
ニュースで大宮店閉店と知ったときは移転か二郎ののれんを外しての独立だと思った。
完全廃業とは、まさか、、、であった。
何かが折れてしまったのだろう。
その程度は簡単に想像がつく。

人間折れたら脆いものだ。
妥協に妥協を重ね続ける。
今の自分に重ねると人生折れた途端、何一つとして生きる希望がなくなった。
今までの人生すべて無駄だった、すべてが悪だった、自分の存在自体が誤りだったと断言できる、何をやってきたのだろう?という気持ちになった。
店主は何年二郎に費やしたのだろう?
大宮店が開店したのは七年前。
修行もそれなりの期間しているはずだから、、、
修行待ちの期間もある。
10年はかかわってきたはずだ。

自分は人生をやり直しはする気はないし、判断をあやまり続けた責任がある。
それを後悔し、一生謝罪を続ける義務がある。
絶対の意思を持って過去に主軸をおいて生きなくてはならないと思っている。
けど、ふつうは違う。
主軸は未来にある。
選択を間違えてやり直すときは、
未来に向かうことのみを行う。
だから、正直なところポテンシャルの高い大宮二郎でも過去である存在であるラーメン作りは適当な仕事をしてしまうだろうと思っていた。
要するに大した味ではないだろうと思っていた。

しかし、そんなことはなかった。

並び始めてから2時間半ぐらいたった時だった。11時からの開店を前倒しして
9時20分ぐらいから突如営業を始まった。

シャッターを開けても漂ってこない二郎臭。
。。。だめか?

と一瞬思わせる。
中に入ると店長がいるのが確認できた。

義務通り厨房に立っている。
実は、というかあまり大宮にはいかなかったから知らなかったのだが、
前回大宮二郎を食べた日記を書いたとき店長は厨房に立ってなかったのだ。。。
だから微妙と感じたのだ・・・

それが今回はいる。
弟子が作るよりは良いものができそうだが。。。
店主のモチベーションを考えると・・
果たして???

食券を買い、席につく。
選んだメニューは特大ダブル
どうあっても、ジロリアンとしてのプライドが最大メニューを頼ませる。
朝飯前7時にピザマンとタマゴサンドと肉まんとカレーパンを食べたけど関係ない。
それはそれ、これはこれである。

着丼まで厨房の様子を見る。
店主が常に弟子に指示を飛ばす。
持ち帰り豚は一人一つまで
スープをあふれさせるな。。。
などなど。。。
とても、廃業間際の店主には見えない。
本気でちゃんとした指示。
廃業なんか関係ない。
至高の一杯を作る職人の顔だ。。。

そう感じさせられた。
プライドなのか?

しばらくするとラーメンが完成した。

今回のブログ主はファーストロットの前から
4番目だった。

1~3人目のコールが聞かれる。

ニンニクダブル、ヤサイマシマシ、アブラブラブラ、、、、
もはやネタコールの域のことを真顔で言っている。

正直、そんなにコールを入れたら、
店舗の二郎の味が壊れるから辞めろと言いたいが
彼らも本気。でないと6時から二郎には並ばない。
目くじらを立てるべきではない・・・



ブログ主のコールの番。
ニンニク、アブラ、カラメ。
大宮二郎最後の日曜営業のファーストロットを本気で、全身全霊で受け止めるため
最もポピュラーで安定感の強いコールを選択した。
決して先にコールした人たちにつられたわけではない。
ファーストロットのアブラはうまいものなのだ!

コールしたものがどんぶりに注がれ
着丼した。

匂いは最高の塩気の強い二郎臭。
期待感に胸が膨らむ。

スープを飲む。
アブラの層ができている。
それをすくって飲むと、豚のまろやかさを強く放ちつつもまろやかなものになっていた。
その下の濃い目のスープのところには麺が邪魔してすくえない。
野菜に目をつける。
硬すぎず、柔らかすぎず、しゃきっとしたモヤシとキャベツ。
注がれたアブラをつまんで食べると味付きアブラほどではないが豚を感じさせる仕上がりになっている。
カネシの醤油感とアブラが相まって絶妙な野菜となっていた。
豚を食べてみる。
ほぐれる様な豚。
歯ごたえがありつつも、柔らかく脂身も強い攻守最高の豚。
この塩加減が最高のポテンシャルを放っている
何枚か食べた後に
麺に箸を進める。
程よい塩加減でプリッとしている。
スープが絡まるも、二層目のスープがあっさり目に作られているのか、塩ラーメンのような薄目の塩っぽさを感じさせる、それでいて豚のマイルドさと醤油も感じさせる味が麺から感じる。
やる気がない他店店主で稀にあるお湯っぽいアツアツ麺ではない最高の湯加減のラーメン。

なんという傑作なんだ・・・
今まで食べた二郎の中でも指折りのおいしさではないか。。。
本当にこの店主は辞めるのか???

最後まで全力を尽くしている・・・

真面目だ。。。

前の会社をクビになった日、自分がほとんど心ここにあらず、だったことを思い出すと少し恥ずかしくなった。

職務を最後まで全うする。。。
精神的にそれほど難しいことはないと自分は思っている。
おそるべし。。。

気が付いたら食べ終わっていた。
何一つ文句のつけられない作品だった。
おそるべし、、、

自分の人生を考えさせられる一杯だった。

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