Express Zipというソフトをインストールしたところ
ファイルサーバー上のwordファイル(ドキュメント)を開くと『作業ファイルを作成できません。環境変数 TEMP の設定を確認してください。』と表示されるので助けてほしい
という連絡が入った。
というわけで、当記事では対処方法に備忘録として紹介する。
Express Zipとは
どうやらフリーソフトらしい。
詳細は、あまり深掘りしたくないので、
ソフト自体を詳しく知りたい方はググってほしいのだが、
ネット上で調べたところヤフー知恵袋の質問でPC操作で弊害が出てきているとの話があった。
またマイクロソフトコミュニティでも設定が変わってしまったのがzipファイルが開けなくなったという現象に遭遇した人もいるようだ
他にも調べてみたが
個人的な印象としてはPCの動作を不安定化させてしまうソフトのように感じた。
問題が起きた環境
レノボ製デスクトップPC
OS win11pro 23H2
ドメインに参加した環境。
ファイルサーバー上に保管されているwordファイルを閲覧しようとして『作業ファイルを作成できません。環境変数 TEMP の設定を確認してください。』と表示されて
開けはするが、警告が出る。
また、一度警告が表示されるとPCをシャットダウンするまで非表示化できなくなる。
対処方法
①問題となっているExpress Zipを通常のアンインストールウイザードから削除を実施した。
が、ファイルサーバー上のwordファイルを開いても特に変化なし。
相変わらず
『作業ファイルを作成できません。環境変数 TEMP の設定を確認してください。』
と表示される。
②マルウェアの可能性を考慮し、
不審な常駐ソフトが稼働していないか確認。
③アンチウイルスソフトを用いて
ウイルス感染の疑いのスキャンを実施した。
特に検出されなかった。
④windowsの田マークを右クリックし検索を選択。
『cmd』と検索すると『コマンドプロンプト』が表示されるので
右クリックして『管理者として実行』を選択。
すると警告がでるので『はい』を選択
黒い画面が表示される。
その画面で『sfc.exe /scannow』と入力しenterキーを押す。
すると修復が入るので
PCを再起動。
これで、一度は問題なくwordが開けるようになった……が、数個のwordファイルを開くと
『作業ファイルを作成できません。環境変数 TEMP の設定を確認してください。』
と再び表示されるようになったので次の方法を実行した。
⑤デスクトップ上にあるPCという名前のアイコン(いわゆるマイコンピュータ)をクリック。
『Cドライブ』を開く→『ユーザー』を開く→使用しているプロファイル名(パソコンのアカウント名)のフォルダを開く→『AppData』を開く→『Local』を開く→『Microsoft』を開く→『Windows』を開く→『INetCache』を開く(見つからなかったら開いているフォルダの上部に『AppData>local>Microsoft>Windows』と書かれている部分があると思うので、そこを選択し『windows』と書かれている続きに『\INetCache』と入力してエンターキーを押す※\はキーボードの¥マーク)
ちなみにパソコンが詳しい詳しい人向けに書くと↓です。
C:\Users\\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache
すると『Content.Word』というフォルダがあると思うので削除する。
削除後に同じフォルダで新しいフォルダを作成し、
フォルダ名を『Content.Word』とする。
その後、念のためパソコン本体の再起動を行い
ファイルサーバー上のwordファイルを開くと
通常通り使用できるようになった。
中小企業情シスからひと言
よくわからないフリーソフトはインストールしないに限る。
今回は上記手段にて対処を行ったが
情報システム担当者としてできる限り最大限安全性に配慮した打つ手は
事象の発覚時点でネットワーク環境から即座に取り外し
OSの再インストールの実施を行うのが無難であるとは思う。
ただ、現実問題として中小企業では予備のPCを持ち合わせてはいないことが多く
その間業務が停まってしまうために、
管理責任者との協議の上、上記の方法で対処せざる得ないともいえるのでセキュリティと実務の関係性で難しい問題ではある。
まあ、とりあえず、skyseaなどの資産管理ソフトで
管理者未承認のソフトウェアのインストールを勝手にさせないようにする仕組みがない企業であれば
少なくともやってしまった方に『よくわからないソフトはインストールしないの!』とパワハラにならない程度のお説教ぐらいはしておくべきであろう。